にいがた朝ごはん

『長岡野菜』でつくる長岡のほっこり田舎料理 冬のイチオシの一品『煮菜(にな)』

地元大好き! 賑やか女将のメニュー検討

アイディアを持ち寄り試食会

女三人集まれば「姦(かしま)しい」とは、よく言ったもので? 蓬平の女将三名が集う通称「よももの会」では、冬の一品を検討するため、思い思いの一品を持ち寄り賑やかに検証(単なる試食?)がはじまりました。何事も明るく楽しくがモットーの女将会では、本音でつきあえる間柄だからこそ忌憚のない意見が交わされますが、そこには暗黙の中にも深い郷土愛が流れていると言います。「わざわざ遠くから長岡・蓬平にお越し頂くのですから、少しでもこの地域とゆかりのある食材、そして人が関わったものを提供したいですよね」。金内さんはニコヤカに話してくれました。

郷土の食材を知っていただくために

既存菜っ葉の良いとこ取りをした『長岡菜』

息の合った三人の女将がまず導き出したのは、冬ならでは長岡野菜でのおもてなし。地元長岡では、年間を通して湿度が高く、夏は高温多湿、しかし信濃川からの豊かな水の恵みにより、肥沃な土壌が生まれます。それゆえ、独特の味わいと食感を持つ、多くの長岡野菜というものが戦前から育まれてきたのです。季節は冬。ありますあります、旬の長岡野菜、その名も『長岡菜』! 諸説ありますが、昭和のはじめ、体菜と野沢菜(もしくは小松菜)との交配で出来た、やや小ぶりでいて茎もやわらかい、親のいいとこ取りをしたような品種なのだとか。一時期は生産量も激減していたようですが、近年復活の兆しをみせている菜っ葉です。「安心・安全な食事が求められている中での一環として、今回は有機栽培にこだわる農家に直接栽培をお願いしました。そのこだわり方はかなりのもので、最低限の農薬で、農薬検査も随時行ないながら、健康な土壌で長岡菜を育てていただきます」。

お腹いっぱい食べてもまだ食べたい!

おふくろの味、女将の味の『煮菜(にな)』をどうぞ

郷土の地名を冠した野菜をチョイスしたら、気になるのがその先です。
「冬の長岡・蓬平、おふくろの味として相応しいのはやっぱり『煮菜(にな)』でしょ!」。塩漬けされた長岡菜を塩出しし、フライパンでにんじんやこんにゃく、油揚げと一緒に炒めたらダシ汁で煮る、冬の定番の一品です。「一緒に炒める食材はシンプルなほうが長岡菜の味が引き立ちます。タカノツメでピリッとしたアクセントを加えるのもポイントですよ」。金内さんは、女将の味のレシピを披露してくれました。なんでも、長岡菜の収穫は、女将を先頭に宿のスタッフ自ら行なうのだそう。自分たちが確かめ収穫した食材です。入魂の一品になっていることは間違いありません。お腹いっぱいになってもまだ食べたくなる優しい味わいの煮菜が、きっと気持ちの良い朝ごはんにしてくれるはずです。

生産者とともに地元の食材をおいしくPRします

『長岡野菜』でつくる長岡のほっこり田舎料理 冬のイチオシの一品『煮菜(にな)』

郷土の食材を活かす取り組みが盛んになってきた長岡

2012年春からの朝ごはんプロジェクト参加の蓬平温泉ですが、お客様との会話にきっかけになり、地元食材を使った商品の販売が伸びている等の効果も出てきているようです。「農家さんと私たちの取り組みを知っていただき、それならばとお買い求めいただけるようになってきました。またプロジェクト以外でも、若い世代も加わり地元食材の生産と供給、そして提供の仕方やPR について話し合う機会も増えてきています。これからも長岡野菜のおいしさを、郷土のみんなと一緒に伝えていきたいですね」。一つの観光キャンペーンが地域の連帯感を生み、その結果がお客様に還元されます。良質な地元食材の普及に力を注ぐ蓬平女将の朝ごはんからは、当分目が離せませんね。

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