にいがた朝ごはん

岩室の歴史とこだわりが生んだあたたかな一品 青大豆豆腐の湯豆腐

予想以上の反響にスタッフも豆腐屋さんもビックリ

お客様のありがたいご意見を反映させていきます

「夏のメニューとして取り入れた豆腐の反響が大きく、私たちプロジェクトのスタッフはもちろん、製造されている豆腐屋さんもビックリする程でした。それならば、真逆の季節となる今シーズンにもその豆腐を活かし、お客様の反響に添えられるようにしたいというところから出発しましたので、食材自体には迷いはありませんでした」とは、プロジェクトリーダーの石添さん。地元に根差した豆腐屋さんが一生懸命につくる渾身の一丁のおいしさが、このプロジェクトを通じてジワリと広まっていくことを嬉しそうに語ります。「なぜ今、岩室での一押しが豆腐なのか。なぜ夏に続いてこの食材を利用するのか。それは改めてこの豆腐について知っていただくことでご理解いただける事と思います」。そうしてじっくり、明るい緑に色づいている豆腐について教えてくれました。

減反政策に翻弄されながらも未来を目指した先人に感謝

岩室・平野屋豆腐謹製の青大豆豆腐

地元の年配の方が幼い頃から、その濃厚な甘みからおやつ代わりに食べていたという豆腐の名前は岩室産青大豆豆腐。そもそもの成り立ちは、米王国としては厳しい減反政策からだったといいます。今まで守り続けてきた米づくりの歴史に幕を閉じることは、米農家の立場からみれば非常に心苦しいもの。しかし、過去にしがみつくのではなく、未来のために進むことを選んだ農家が選択したのが、大豆づくりだったのです。
「やるからには良い品質のものを。丹念な土壌改良と生育が実り、岩室地域は一時期県内でも有数の生産量を誇るまでになったそうです」。

こだわりの素材をこだわりの製造方法で

立ちのぼる湯気にも大豆のほんのり良い香り

製造元の平野屋豆腐さんによれば、現在は地元の大豆農家鈴木さんがこだわってつくる大粒のエンレイという品種のみを使用します。また生産者がこだわってつくった大豆の旨味を出来るだけ活かしたいと製造方法にもこだわりが。今回のメニュー食材である青大豆豆腐は、交じりけの無い、濃厚ながらも雑味が無い美味しさが信条と、作業で使う器具が最もきれいな状態である朝一番にしか製造しないそうです。「細かいことかもしれませんが、生産者と味わっていただくお客様の顔を思い浮かべれば当然のことをしているだけ。嘘を付かず、正直に、豆腐づくりに向き合っています」と平野屋豆腐さん。この言葉を聞いた石添さんは気持ちも新たに、スタッフとともにメニューを検討。辿り着いたのはシンプルながらも豆腐の味わいをストレートにいただける湯豆腐でした。

違和感の無い心地良いもてなしを目指して

岩室の歴史とこだわりが生んだあたたかな一品 青大豆豆腐の湯豆腐

次の100 年に向けて、地道に岩室を安らぎの地にしていきます

2013 年に開湯300 年を迎える岩室温泉では、2012年から2014年まで開湯300年祭として、数々のイベントが企画・開催されます。実行委員長でもある石添さんは、開湯300年祭も朝ごはんプロジェクトへの参加も、同じスタンスで取り組みたいとのこと。
「次の400年祭に続くスタートとして、地元の人々が住みやすく、誰もが心からお客様をお招きしたいという気持ちになれて、お越しいただいたお客様が本当に喜んでいただけるようなことを地道でも行なっていきます。例えば笑顔の挨拶運動や耕作放棄地に菜の花を植える等、出来ることからコツコツと。それは朝ごはんプロジェクトも同じことで、地元の誇りを愚直にまっすぐお伝えすることが私たちの役割であり、喜びなのです」。シンプルな湯豆腐の湯気の中にも、岩室の歴史に背景、そして人のあたたかさが詰まっているのかもしれませんね。

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