松之山温泉 朝ごはん 身土不二の精神息づく里山の春の恵み フキなどを使った「山菜朝まんま」

フキなどを使った「山菜朝まんま」

里山の温泉街で味わう、まんまの朝まんま

いまや県内全域の温泉地で展開されるまでに広がったこの取り組みの前身となるモデルケースを生み出したのが、ここ松之山温泉のプロジェクト「まんまの朝まんま」です。地元旅館の朝ごはんを一層おいしく提供することが、松之山の良さを知っていただき、リピーターの創出にもつながるのでは、という試みからスタートしたものです。その活動は各所で高く評価され、それが「にいがた朝ごはんプロジェクト」誕生へとつながっていったのです。
そんな松之山温泉は、約700年の歴史を誇る、里山の小さな温泉街。草津温泉、有馬温泉とともに「日本三大薬湯」のひとつとして知られています。日本でも有数の豪雪地帯、十日町市内に位置し、豊かな自然と豊富な農作物に恵まれた土地は、里山のノスタルジックな風情が漂います。

身土不二の精神宿る土地で、春を味わう

松之山温泉の朝ごはんには、身土不二(その土地でその季節にとれたものを食べることが健康に良いという考え方)の精神が息づいています。豊かな自然と水と農作物に恵まれた松之山の春の朝ごはんは、その精神に従い、山菜をメイン食材に選定。地元で採れた山菜に「まんまの味(み)」を合わせます。「まんまの味」とは、味噌・醤油の実・酒粕・塩の子の4つの発酵食を合わせたオリジナル味噌のこと。旅館をはじめとする地元の人たちと作ったもので、お土産としても人気の商品です。これらを陶板で香ばしく焼き上げて提供するのが「山菜朝まんま」のスタイル。シンプルな材料だからこそ、山菜の種類や「まんまの味」の配合量、焼き加減によって、旅館ごとに個性が生まれるところがおもしろさのひとつです。名物の棚田米とともに、お召し上がりください! 地域の生産者との連携によって結実した朝ごはんです。

アートな里山の春を楽しもう!

豪雪地帯の長い冬が終わり、花の季節、新緑の季節と姿を変える里山の景色は、いつの季節にも魅力があふれています。4月は「野口水ばしょう祭り」(4月中旬~5月上旬)、「長者ケ原桜まつり」(4月下旬~5月上旬)などの花のおまつりに続き、5月3日にはおなじみ「十日町きものまつり」が開催。各所で山菜にまつわるイベントも行われます。また、5月の第3土曜日は「松之山温泉 新緑温泉まつり」を開催。稚児行列や温泉みこし、特産品の販売などで温泉街が賑わいます。見どころたくさんの地域ですが、それぞれのスポットが各所に点在しているため、移動の時間も考慮したいところ。ある程度スケジュールを立ててまわるのが効率良く楽しめるポイントです。「越後妻有里山現代美術館[キナーレ]」や「まつだい雪国農耕文化村センター[農舞台]」といった、観光とアートと文化と情報の複合施設を拠点にアクティビティを組み立てたりするのもいいかもしれません。

松之山温泉・朝ごはん「フキなどを使った「山菜朝まんま」」が召し上がれる宿