にいがた朝ごはん

六日町の大女将にが後生に語り継ぎたいおふくろの味 あねさのえのき美人

心強い女性陣の力を借りてメニューづくり

世代を越えた六日町の「朝ごはん」会議

「改めて、六日町の素晴らしい女性のパワーを感じたメニュー検討会になりましたよ」とは、プロジェクトをまとめる宇津木さん。過去2回に渡り、地元の伝統食であり最近では古くて新しいB級グルメとして知名度急上昇中の「南魚沼きりざい」を紹介し、好評を博しているだけに、新しいメニューづくりは困難を極めたようです。「絶対的に自信を持ってオススメする魚沼コシヒカリの極上ごはんの味わいを損ねることなく、それでいてちゃんと主張する一品とは?
 男性主体の会議ではなかなか良い案が出せず、検討会議自体が停滞気味になってしまいました。そこで今回は地元観光のご意見番といっても良い女性の皆さんに協力していただいたのです」。

地元を愛し、知り尽くすエキスパートが全面協力

六日町温泉のご意見番が語る「今伝えたいもの」

メニュー検討会議に新たに加わったのは、地元旅館女将の会「あねさ会」。そして市役所に籍を置く「南魚沼市女子力観光プロモーション」の、20代から70代までの総勢12名のみなさんです。「とたんに流れが一変しました(笑)。候補も八色スイカの皮の味噌漬けや、かぐら南蛮の味噌漬けなど、まさに地元が誇る食材が挙がりましたし」と宇津木さん。かくして白熱する検討会を経て、最終候補として絞り込まれたのはえのき茸の煮浸しでした。「地元で一番の大女将が、『この機会に皆さんに伝承したい一品がある』と言ってくれたんです。これにはみんなが大賛成。基本的なレシピは大女将のものを踏襲し、各宿でまとめあげる一品でもてなそうということになりました」。

改めて注目される「えのき」の真のすがた

その神髄は味わいだけでなく、つくる人の気持ちにあり

健康食品としてキノコ類がもてはやされる昨今、様々な研究と実証でその存在が見直されつつある「えのき茸」。地元六日町でも産業振興局が旗振り役となり、特産化へ向けて着々と準備が整いつつある状況です。決定したメニューでは、その独特な食感を損なわないよう出汁で軽く煮付け、味わいや彩りを添えて出来上がり。一見簡単そうに思われてしまいますが、実は奥の深い調理なのだといいます。「繊細な白い姿を残しつつ、独特の食感を損なわないようにするには他の食材や調味料との絶妙な加減が必要で、シンプルな色合いだからこそ盛り付ける姿や器などにも気を遣わなければならないのです」。ここでわかりました。なぜ六日町随一の大女将がこの一品を伝えたかったのかを。「秋の新米を引き立て、滋味深く食卓を演出するえのきの味わいのように、みなさんも縁の下の力持ち的な、本当の意味での美人さんになって、これからもお客様をもてなしてくださいね」。大女将は語らずとも、こう次の世代に伝えたかったのでしょう。

ひとの「和」と「輪」にふれる六日町旅情

六日町の大女将にが後生に語り継ぎたいおふくろの味 あねさのえのき美人

素朴な味わいと温かさを感じてみませんか

尊敬する大女将から授かった今回の一品と、好評の南魚沼きりざい。どちらもこれから脈々と受け継がれる逸材です。「それらが提供できるのも、家庭の『和』と地元の人々との『輪』がしっかり残り、文化が育まれる六日町だからこそ。これからも、その温かさがにじみ出るようなメニューを検討して、お越し頂いた皆さんが癒されるよう努める次第です」。表情をキリリと変え、宇津木さんも力強く宣言してくれました。

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